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【政治】残業代ゼロ法案、再び?

 今晩書こうと思いながらすっかり忘れていたことを。

 舛添厚生労働相が、残業代ゼロ法案について、「家族団らん法案」と名前を変えて再検討しようと持論を展開したようです。

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 ハァ~!?

 この人はサラリーマンの実態について全くご存じないようですな。

 確かに、大してやることもないのに残業代ほしさに無駄に会社に居残る残業代泥棒はいるかも知れませんが、大半のサラリーマンは残業代が欲しいから居残っているわけではなく、仕事があるから居残っている訳なのです。
 そうでなければ、いわゆるサーヴィス残業や過労死が社会問題化することもなかったはず。前職でサーヴィス残業をさせられ続けてきた私が言うのですから間違いありません。まあさすがに自分の周りで過労死した人間は見かけませんでしたが・・・。

 それから、会社によっては、残業するなと従業員に言っているものの、仕事量が多すぎるために、従業員が休日などに仕事を家に持ち帰っている、というケースもあるようです[註1]

 こういったケースを、桝添氏はご存じなのか。

 是非ともこの人には、格差社会の温床にもなっているIT、製造業、建築業の会社を見学されることをお薦めしたいですね。それも「元請け」ではなく「下請け」のほうを。中間搾取する企業があるおかげで、末端の労働者はいつまで経っても潤えないわけですし、サーヴィス残業や持ち帰りだって起こりうるわけです。
 あるいは、霞ヶ関の官庁街でもいいかもしれません。接待付けの悪徳公務員もいるかも知れませんが、実務レヴェルの人々は残業も相当ハードらしいですね。実際に残業なしで企業や官公庁がまわるのだったら、そもそも夜の9時過ぎにビルの明かりが煌々とともっているわけがない。

 そもそも、日本の労働生産性が低い要因は、残業代ではなく中間マージンのほうだと思いますけどね。

 あと、「家族団らん」という言葉、単身者を馬鹿にしているように感じるのは自分だけでしょうかねぇ?
 否、単身者でなくても、なかなか家に帰る気の起こらないパパにとってもあまり気分よくないかも。まあ、居酒屋は潤うかも知れませんが、それこそ経済損失だと思いますけどね。

 というわけで、どっからどう考えても、残業代ゼロ法案のメリットを見いだすことができないわけです。

 今の日本で残業代ゼロを通してしまうと間違いなく不況になるでしょう。消費税など増税すれば尚更。
 それを避けるためには、残業代ゼロの是非以前に、消費の底上げをおこなったり経済損失の抑制を図ったりすべきなのです。たとえば、サーヴィス残業や過労死をなくす方向に持って行くべき。

 あるいは、少子化問題を解消すべき。そもそも先述のように、大半のサラリーマンはそこに仕事があるから残業しているわけです。つまり労働力不足なんですね。長い目で見れば、次の世代のためにも政策的に子だくさんな状態に持って行けるようにしなければならない。
 まあこの場合、残業する必要がなくなれば一人あたりの収入は減るかも知れませんが、労働人口が増えれば消費の規模は拡大するでしょうから、回り回って日本経済にも好影響となることでしょう。

 残業やめようと言って即座に実行できるほど仕事が少ないわけではないのです。
 本気で「家族団らん」なんてことを考えているのであれば、まず労働者一人あたりの負担をいかにして減らすのかと言うことを考えなければならない。それができないうちは、景気回復も、低い労働生産性からの脱却もおぼつかないですね。


  1. ちなみに私の現在の勤務先のことではありませんので念のため [戻る]

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