昨日、ついに下記の発表がなされてしまいました。
そう。少なくとも日本国内においてはHD-DVD事業をもっとも強力に推し進めてきた東芝が、ついに正式に敗北宣言をしてしまったのです。
事情はいくつもあるとはいえ、いい意味でも悪い意味でも、思ったより早く決着がついてしまったというのが正直な感想ですね。
東芝としては苦渋の選択だったのかもしれませんが、引き際としてはいいタイミングだと思います。
HD-DVDを会社のお荷物にしないという点でも、次世代DVDの規格が併存してどっちつかずの状態のまま消費者の買い控えを長引かせるということを防いだという点でも、今回の発表については拍手を送りたい。
とはいえ、規格の活路については、もう少し模索する時間があってもよかったのではとも思いますね。
メディアの容量という点で、一層式で15GBのHD-DVDは25GBのBDよりもどう考えても不利なのですが、IT関連の名だたる企業が賛同していたことや、DVDフォーラムによる正統なDVDの後継規格であるということによる安心感などから、もしかしたらBD陣営を打ち負かすかもしれないという期待(?)もありました。
また、この手の規格争いでは必ずしも高スペックのものが生き残るとは限らないわけであり、その現象も次世代DVDの将来を占いにくいものとさせていました。
かつてのヴィデオデッキの規格争いの時は、VHSが画質などで優れていたベータを押しのけてしまったという過去もあります。
また、デジタルオーディオでは、音質に優れたDATやSuper Audio CDは一般的に普及せず[註1] 、MD、そして今では音声圧縮形式のメモリ・オーディオが主流になっています。
そのことからも、やはりIT関連の名だたる企業が賛同するHD-DVDにも勝機はあったと思われました。
しかし、結局は表題のような結末になってしまいました。
映画産業がBDを支持したり、ソニーがプレイステーション3にBDドライヴを採用したり、何よりメディアの容量が大きかったりと、消費者としてはHD-DVDとBDを比較したときに後者のほうを魅力に感じる要因がいくつもできあがっています。
私自身は映像コンテンツにはほとんど興味がありませんが、ストレージとして考えたときもBDはHD-DVDと比べて遙かに魅力的です。
余談ですが、私はすでにBDメディアを再生可能な機器を3台所持していることになります。
入手順に…
- PLAYSTATION 3(20GB)
- I-O DATA USB2.0&eSATA外付BD/HD DVD両対応マルチドライブ BRD-UXH6
- 日本電気 LaVie C LC950/KG(A4ノート/15.4型ワイド液晶搭載) Vista-HomePremium PC-LC950KG
当初入手予定がなく、諸事情によりタダゲッチュした「PLAYSTATION 3(20GB)」はともかく、他の2つはPC用のストレージか、あるいはPCそのものです。
大容量のストレージがほしいというのが、そもそも自分がBDを選択する理由なのですが、この選択で結果的に正解となったようです。
ちなみに、「I-O DATA USB2.0&eSATA外付BD/HD DVD両対応マルチドライブ BRD-UXH6」については、HD-DVDも再生に限り可能となっています。もしBDが劣勢になっても使い続けられるようにと、保険的な意味合いもありこの商品を選択したのですが、結局一度もHD-DVDメディアを挿入することすらせずに終わりそうです。
(2008/02/21 2:20追記)
昨日、トラック・バックを1件頂戴いたしました。
ありがとうございます。
- トラック・バック送信元
- 意外にどちらも勝者だったりして @ ぶらざーてぃのblog
個人的には物理メディアがネットに敗北という考えにはどうも賛同できませんが(ネットなんてつながらなくなったらアウトだし、物理メディアに保存してあるデータのように気軽に取り出せない)、結句の「Win-Win」についてはおおむね賛成ですね。
まあ、この時期の撤退でも巨額な損失となるわけですが、ずるずると先延ばししてさらに事態を悪化させることを考えると、「高度な政治判断」として評価すべきでしょう。
高齢者世代と若者の対照的な後継についても述べられていますが、近頃はヴィデオキャメラもSDHCカードで映像情報を保存できる時代。SDHCカードなどはまさに「若者向け」の機器に多く搭載されるメディアですが、これを考えると、次世代の映像メディアはディスクではなく名刺大ぐらいのカードになってしまうかもしれませんね。
今回は、東芝にとっては敗北宣言となったわけですが、半導体の分野では「世界の東芝」。次の世代のメディアを考える上では、その強みと今回の教訓を生かしてリーダーシップを発揮していただきたいものですね。
まとまりがありませんがこの辺で。
- 高コストなのがおそらくは最大の要因なんだろうな、きっと [戻る]











10個のコメント
最大の要因って、やっぱりHD-DVDにMSがついていた事かなぁ。
もう一つ、BDはコピー自体がものすごく困難なことがソフト制作側に
好感をもって迎えられたことも大きいんじゃなかろうかと思いますけどね。
(どのみちイタチゴッコになるのは間違いないとおもうけど)
東芝と仲がよかったはずのワーナーの、いわば造反も痛かった。
何故かHD-DVDのDISCだけ持っているbrother-tです。
現段階ではDVDだけでおなかいっぱいと言った感じですが、どちらかと言うと応援しているアーティストの関係からBDのほうに肩入れしていたのですが結果にはほっとしています。
個人的にはPS3などゲーム業界だったり、日本に限って言えば音楽業界でもBD陣営の影響力が大きかったことが隠れた勝因かなと思っているのですがいかがでしょうか?
ちなみに、「HD-DVD」じゃなくて「HD DVD」ですよーー。朝日新聞とかも間違えて記述しているようですが、正式名称で書いてもらえないとは、HD DVD 陣営のプロモーションが不十分だったとも言えます。
#「ヨドバシキャメラ」みたいに、わざと変更しているわけじゃないですよね?
先ほどあいぽっちを購入して浮かれポンチなテルミナです(ぉぃ)。
まずはbrother-t様、トラック・バックにつきましては、恐れ入りますが後回しにさせていただきたく存じます。
一般消費者はともかく、会社だったらMS側に乗っかろうとするところがむしろ多いような気もするのですけどねぇ(担当者の個人レヴェルの感情はともかく、会社としては儲けを出してなんぼの世界ですから)。
世界でもっとも普及しているPC向けオペレーション・システムの会社がつくのだからたやすくは折れない、と考える向きもいたかもしれませんし。
それはありますね。
CDみたいに一部の企業が個別にコピー・コントロールを勝手に施し、「規格外」になったり消費者に嫌われたりするよりも、最初から規格段階である程度セキュアにしてしまったほうが、コンテンツ提供側としても消費者側としても安心できますね。何より、コピー・コントロールを規格で盛り込んでいるという時点で、CDの時よりも遙かに文句が出にくい。
てゆうかCDの時は特定企業のエゴ丸見えでしたからね。
XBox360はHD-DVDユニットなんてのが別売りされていますが、そちらの影響力は小さかったのでしょうかねぇ。
あはは。間にスペースが入ってしまう点で俺の美意識に反するもので…。
わ~すみません冗談です! 本当に知りませんでした! 石を投げないでください!!
しかしのぉ、越後屋、せっかく高い金出して買うんだから
最低限自分のためだけのバックアップは作っておきたいと考えるのが
人情というものではある。BDはこの点無慈悲といえば無慈悲よの。
せいぜい現行規格のままのDVDレコーダでも買って
早めに映像資産の移植を図っとくことにしよう。
当方PCのドライブとしても使えるDVDデュプリケータなるものも
使っておる。完成品を早くコピーしたいときは重宝。
ソフト業界はMS寡占の流れを食い止めないと自分らが
のっとられるという危機感があるのではなかろうか?
そうでなくとも、日本とアメリカではともかく
ヨーロッパではずいぶんともめておるしな。
この解釈も人によってまちまちだったりいたしまする。
単純に考えれば、今でも回数制限の中でコピーできるんだからやればいいじゃんという話でござりましょうが、そこからさらに他のメディアに退避できないことや、編集できないことなどを問題視する向きもありまする。
いかにも業務用なブツの香りがぷんぷんする名称でござりまするが、DVD-Rではなく「本物の」DVDに焼く機材でござりまするか?
PCソフトの分野でならまさにその通りでござりましょうが、映像コンテンツや音楽コンテンツでMSがどこまで食い込めるのかはわかりませぬ。まあ、せいぜい金の力にものを言わせて(以下自粛)。
>テルミナ さん
win-winに関しては何となく世界中もそうだと思うのですが日本だけ見ても結構色んな人や場所があるというのは大きいのかなと、実は書ききれなかった点なのですが、意外に都市ー地方のさも大きいのかなと感じています。移動手段が車とすればゲームをするわけにも携帯プレイヤーで映像を見るわけにも行きませんし、また土地に余裕のある地域では家の敷地に離れを建てての半同居みたいなケースも多いと言う話を聞くので若い世代でも意外にスペースをしやすいと言うのも大きそうです。
メモリに関しては一応レコーダー、プレイヤーのほうでも対応すると思います。とは言えGBが当然になるとはうれしい限りですね。
実は、このあたりがWin-Winになる理由がよくわからなかったりします。
移動手段が車であれば確かに移動中にゲームなど無理でしょうが、それでも他人に介在されない空間を確保するために車を使う向きはやっぱり多いと思いますからねぇ。
ちなみにカード云々ですが、おそらく12cmディスクの次はこれだろうと思ったので、思いつきで申し上げたままだったりします。
もっとも、BDよりも容量の小さい上に高コストな今のSDHCではポストBDなんて無理でしょうから、大容量と低コストを両立できるような規格が模索されることでしょうね。何となく、発想がPCエンジンのHuカードに近づいております(殴)。
越後屋、タイムアウトが短いのではないか?
2度ほど跳ね返されたぞ。
遅くなったが、「本物」DVDのコピーは、原版の金型を
水で彫刻する機械でないとつくれん。したがって工場が必要な
大きな機械になる。
わしの使っておるのはI・OデータのDVR-UW8DP2というもの。
コピーのためにHDDの領域を空ける余裕がないユーザには
単体でオンザフライのコピーができるのがグー。
ほえ? タイムアウトの機能なんていじってはおりませぬ。
てゆうかそんなのどこで設定するのじゃろう?
あ、お代官様、「週刊 e217.net」のほうはいかがでござりまするか?
ほほぅ。「I-O DATA 「DVD/CDコピー機能」搭載DVDスーパーマルチドライブ DVR-UW8DP2
」でござりまするか。
もっとごつくて高価なものを連想しておりましたが、庶民が手にすることも不可能ではない金額でござりまするな。
拙者はすでにPCにDVDレコーダー(の機能を持つ装置)を2台接続しておりまする故、無理に手を出すこともありますまい。
しかし、お代官様のご様子では、なかなか使い勝手が良さそうにお見受けいたしまする。
1個のトラックバック/ピンバック
意外にどちらも勝者だったりして
写真:コンパニオンのオネェサンの笑顔も通じず・・・(?)@CEATEC2007
HD DVD事業の終息について@TOSHIBAプレスリリース2008/2/19より
当社は、これまでHD DVD…