昨日の朝、
今回は、「第50号特別記念版」とのことで、紙の質もよく、カラー印刷となっていました(笑)[註1] 。
今回は仰々しいタイトルとなっています。
「100年先の日本を考える」
100年どころか3ヶ月先の自分も見えていない私としては、雲をつかむような話であります(ぉぃ)。
神風氏に限らず、民主党、否、野党の人間としては、自民党による「これまでの時代」を終わらせ、「次の時代」に移行させたいところと思われます。
レポートでは、「次の時代」に絡み、メリケン国の小浜…じゃなかったオバマ次期大統領を例に挙げています。
神風氏は「こんなにも早く黒人大統領が誕生するとは」と仰っていますが、私はやっとかというのが正直な感想でした。リンカーンが「人民の人民による人民のための政治」と述べてから145年も経過しているわけですね。
閑話休題。
イラク戦争に喘いだり、モノを生み出さない「マネーゲーム国家」となってしまった米経済の転換を図ろうとして「グリーン・ニューディール政策」を提唱されているとありますが、いろいろな意味でいまいちピンときていません。
実は私、恥ずかしながら、メリケン国は戦争をやって内需拡大しているとばっかり思っておりました。
また、確かにメリケンはマネーゲーム国家だとは思いますが、かつての自動車産業の「ビッグ・スリー」や、昨今の「ウィンテル連合」など、もの作りという点でも世界をリードしているという印象があります[註2] 。
「グリーン・ニューディール政策」に至っては、そもそも何をしたいのかがわかっていません。石油資源が有限であることを考えればクリーン・エネルギーへの投資は今こそ必要であるということはわかるものの、具体的に何を目指すのかがピンときていませんし、神風氏がなぜこの政策を引き合いに出したのかと言うことも全く説明されていないため、私としては混乱しております。
次に出てくる日本の話では、「グリーン・ニューディール政策」とはまるで関係のないことが述べられています(笑)。
安倍、福田と2代続いた「政権投げだし」や現政権の混迷状態を引き合いに、自民党を末期状態と述べています。
野党としては当然書くべき内容でしょうし、神風氏も「システムの変換」が必要と述べられているように、私としても政権交代を期待したいところではあります。
しきりに「100年に一度の変革」などと仰るように、総選挙を控えているこの2009年こそ、その絶好の機会であると言うこともよくわかります。
また、自民党の政治に対しては、今までもうんざりさせられ続けて参りましたが、昨今では政権投げ出し問題以外にも、是が非でも消費税を上げようとする姿勢や、意図がよくわからない定額給付金制度等々、マイナス要素ばかりが目立っているように思えます。
ところが、その一方で、レポートからは離れますが、自民党は逃げ切れるのではと考えている方もいらっしゃるようです。
- 参考記事
- 天下分け目の国会 @ ぶらざーてぃのblog
こちらの記事では、次の3つを理由に挙げています。
- ・来週アメリカオバマ大統領が就任すること
- ・ビッグ3と呼ばれるアメリカ大手自動車メーカーの救済問題
- ・派遣切への対応
まずオバマ氏について。
確かに神風レポートでも引き合いに出されていますが、ここで民主党がオバマ氏ベッタリになってしまうと、オバマ氏の政策がうまくゆかなければ確かに仰るとおり逆風になりかねませんね。
しかしながら、まだ総選挙までは時間があることでしょうから、オバマ氏がうまくいかなければそれを反面教師にすることだって可能なのではと思われます(これは民主党以外にも言えることですが)。
次にビッグ・スリー問題。
しかし、ここでメリケン国について、国による福祉政策が貧弱と述べられていますが、このあたりは日本と大きく事情が異なり、そのまま日本の民主党の政策に当てはめるのも難しいでしょう。そもそも国民の大半は、外国の「恵まれた」労働者のことなど知ったことではないでしょうし、昨今の格差社会を考えると、メリケン国の「恵まれた」労働者にメスを入れることは逆に追い風にならないのかとすら思えます。
最後に派遣切り問題。
これは本当に難しいですね。
派遣労働という雇用形態はまだまだ日本においては必要なシステムですし、雇い止めなどで大変な思いをされている方がいる一方で、正規労働者以上の収入を得ている方もいる[註3] 訳であり、確かに政権交代を狙う党としてはどちらに重点を置くべきか迷うところでしょう。
このように派遣労働者というカテゴリ内でも格差があり、正規労働者などをひっくるめると更に複雑な話になってしまうので、労働者はオールオッケーという八方美人な態度を取るにも無理がありますね。
ただ、雇い止め問題が実際にあるということを考えると、派遣法改正を考えるに当たっては、職を失ってもいきなり路頭に迷うということにならぬようにしてゆかなければ、労働者層から票を集めるのは難しいのではと思われますね。
要は、派遣労働者を正規労働者側に近づけた上での正規労働者指向と言うべきでしょうか。
次回あたりの神風レポートでは、このあたりの具体的な政策をどう考えているのかについて言及が欲しいところですね。








6個のコメント
>テルミナさん
TBありがとうございます。
>オバマ大統領
これは政権交代と言う事場に置き換えた方がよいかもしれません。
個人的には1993年の細川連立政権と言うのは不況の入口で政治情勢を著しく不安定にしたと言う意味である意味であの後の「失われた10年間」を生んだA級戦犯だと考えているのですが、色んな意味であの頃の状況に似てきたと言う意味で今は順風でも一歩間違えれば「政権交代」を言えば言うほど支持が離れかねないNGワードになりかねないのかなと思います。(ただし「細川政権をどう評価するか」と言う空気が出ないうちに選挙をするべきではないとも思っています)
>ビッグ・スリー問題
これはどう飛び火するか日本の恵まれた「正社員」や「高齢者」をどうにかしないと日本がGMのようになってにっちもさっちも行かなくなるよという空気が出てくるのが怖いかなと思います。
>派遣切り問題
実はどの層にも恩恵がありそうな選択が1つだけあってそれは「セイフティネット(=路頭に迷わさない仕組み)を充実させる事」だと思うのですが、多分民主党はこのカードは使えないのではと感じています。それは麻生政権が「雇用促進住宅を開放する」と言い出してそれに各自治体が続いてしまったから、多分雇用促進住宅+補助金で寮滞在延長+公営住宅開放でホームレスにならずに済んだ人間は現段階で1万人位いる(恐ろしいのはマスコミだけでなく政権側も積極的にそれを宣伝しようとしていないこと)と思うのですが、民主党にとってこれは脅威です。
民主党もセイフティネットは言うでしょうが「自民党はホームレスになりそうな失業者を民主党がこぞってつぶそうとしていた雇用促進住宅を利用して一万人救いました」と言われたら最後です。机上の空論より救われた一万人の存在は大きいです。
何だか民主党に政権をとってほしくない感じですが、ただ日本国民が全うな選択をするにはこう言った部分を避けて選挙をして欲しくないですし、また政権交代もこれくらいの逆風を撥ね退けて行わないと意味がないと感じているのは確かです。
ぶらざーてぃさん:お久しぶりです、興味深く拝見しました。
アメリカ型の首切りはもっと苛烈で、切られる日の朝に通告があり
PCから何から会社に関するデータが持ち出せないようにしておいてから
私物をまとめさせ、ハイさようならです。
定年がない代わりに、能力がないとされればお払い箱。
雇用促進住宅に関して、一時的であるとはいえ具体的なセーフティネットを
実行したのは、ご指摘のとおりある意味では大きいですね。
もっと気になるのは、与野党ともいまだ具体的なセーフティネットの形を
わかりやすく示してくれてはいないだろうという点です。
済みません。いろいろあってすっかり返信が遅くなってしまいました。
個人的にもあの連立政権には全くいいイメージを抱いていなかったのですが、「政権交代」が日本でも可能であるということを示したという点ではその意義は大きいのではと思いますね。
ちなみに神風氏も、「細川氏とは袂を分かった」などと仰っており、細川氏とは一線を画すというスタンスであるようです。
正直、同じ「正社員」の身分の中でも格差がありますよね。大企業と中小企業では同じ正社員でも享受できるメリットがまるで違いますし。
民主党の基盤を考えると、ちゃんとした労組を持った企業の労働者を照準としたいところでしょうが、それだけでは議席過半数を取得できるとはどうしても考えられません。どの方法がベストなのかはわかりませんが、格差を縮める方向にもって行かないといけないとは思います。そのためには、高所得な労働者にメスを入れることも必要になるでしょう。
麻生政権がおこなった「雇用促進住宅開放」は、問題続きの麻生政権(というより昨今の自民党政権)の中でも数少ない「評価できる点」でしょうが、確かにこれがあまりニュースになっているのを聴かないですね。
ましてや、
のは勿体ない。これで救われた人間が1万人いるというならばそれをデータとして示すことで説得力は増すと思うのですが。
しかし、今度の選挙に勝つ気があるのであれば、与野党ともこれを越える政策を打ち出さなければならないことでしょう。
「路頭に迷わない仕組み」。麻生政権は住宅を開放しようとしました。では次の政権は?
極論を言ってしまえば、仕事にありつけなくても最低限の生活を保障するということになるのでしょうけど、借金漬けの今の日本でそれが可能なのかどうか、また仕事に対するインセンティヴはどうなるのか、等々の問題はありますね。
現実的には、やはり雇用痩躯心会ってこそなのでしょうね。
そのためには、たとえば海外に拠点を移した製造業に国内へのライン回収を促すなど、業界にも協力を仰ぐべきかも知れませんね。
その点、民主党代表選で小沢氏が無投票三選となったことはあまりいいことではありませんね。党、否、国政を運営する上での要となる点が、十分に議論されたとはとても言えない状況ですからね…。
日本でも少し前まではあまり考えられなかった現象ですね。
その点日本の労働者、少なくとも正規労働者は、他国と比べると恵まれているのかも知れません。
とはいえ、日本に「アメリカ型」の首切りをそのまま導入してもいいことなどありません。路頭に迷う人をいたずらに増やすだけで、企業にとってはいいかもしれませんが無駄に国力を低下させるだけだと思いますね。
これについては、本当に与野党とも十分吟味した上で、具体的な案について示しだして欲しいモノです。
>YFさん
こちらこそご無沙汰しております。
確かに投資銀行やIT企業等それこそ年収何億円と言う企業ではそうかもしれませんがメーカー系ではレイオフ(一時解雇)といった言葉もあるように多分業種やポジションごとに異なっているような気がします。>アメリカ
多分各政党に質問したら、「いやうちは他の政党に比べて現実に即したすばらしい政策を用意しています」と言いそうですが、実際はといった感じなのでしょうね。
もともと雇用促進住宅そのものが炭鉱や造船等構造不況業種向けに作られたものであり、首相自身が実はユーザー(もともと議員をやる前には炭鉱企業のリストラを手がけていた)だったと言うのが大きかったのでしょうね。
そう言った意味では文章になら無い形で与党側が結果的に示してきそうなものには少し注目したいところです。
>テルミナさん
可能ではあっても「政権交代」の為の「政権交代」では何も生み出さないし、むしろ害のほうが大きい事も示した可能性もある事を忘れてはなりません。ただそれを目指す民主党のトップ連中はそのことを身にしみて分かっているとは思います。
文章としての政策よりも「この人たちに任せればなんとかなる」と言うイメージと言うか実感でしょうね。明確な正解のある問題ではないですが政治家にとっての最も大きな仕事ではあります。
確かにそうですね。ただ製造系は円高が厳しいところで例えば日産は主力車種のラインをタイに移すらしいですし、結局円高を何とかしないと輸出系は利益はでないですし、国内向けはイオン等の小売が値下げ要求が高く、こちらも海外のラインが動かせない状況ではないかと思います。
ただ別の分野でのニーズを考えていくと何かが見えてきそうな気がします。例えば医療・介護分野は今でも人手不足ですし、輸入分野を考えると円高はビジネスチャンスです。また昨年夏のガソリン価格高騰や自動車販売の減少を考えると、ネットスーパー等車を保有しない人向けの商売も面白そうです。そう言った方面の成長できそうな分野の足を引っ張らないような施策が必要な気がします。
いや、brother-tさん、介護・福祉分野への雇用のミスマッチは
職業選択の自由と言う問題もさることながら
(製造業に人が集まるのって、コミュニケーション能力がそれほど必要じゃないからという
面も確かにあったりする)
労働者の収入が基本的に介護保険の規定に縛られていて
働けども楽にならない、と言う構造があるのが問題の根本にあるような。
外国から介護士を読んで補ってる場合じゃないと思います。
(日本での介護関係の労働は、他国でのそれに比べ魅力が薄いという評価もあったりします)
PS 貴殿のものと思われる「眼光紙背」へのコメントも拝見しました。
車のりとしても真剣に考えたいです。
>YFさん
確かにそうですね。昨年のコムスンの問題はまさにそう言った矛盾が原因ですし。
ただ1つ考えておく必要があるのは今後(と言うより現在進行形で)の状況の変化で必要となってくる産業と言うのはあるのかなと。
介護・福祉分野は高齢化が背景にありますし、昨年のガソリン高と景気悪化の2つの場面で変わらずに出てきた車離れ現象も無視は出来ません。またバブルを生み出す原因(と言うよりも材料)となった過剰なまでに溜め込まれた金融資産(と言うよりも貯金)の存在も大きいでしょう。
介護・福祉は一番分かりやすい例だったので挙げたですが、ただこう言った背景が新しい産業を生み出す土壌ではあるのではと感じています。
何が生まれるかと聞かれるとその辺はまだ答えは出し切れていないのですが、個人的には今すぐ「100点満点の回答」を出すべきではないかなと思っています。これを求めて70年前に起こった悲劇を考えるならば。